身を捩り、自分の身体を交差するように抱きしめて、肩と脇腹に爪を立てる。

その痛みすら、甘美な熱として全身に快楽が走る。もうこれ以上は耐えられないと思った。

ベッドに伏せ、自らの腹部に手を這わす。そのまま肌を辿って、熱く滾っている自身を握り込んだ。

【ルシル】
「ぁっ……っう゛……ンンッァ、アッ、あ、はぁっ、あ…………ん、んぁッ…………!!」


待ち望んでいた刺激に、性急にこすり立てる手が止められない。

きもちいい。

もっと、きもちよくなって、だしたい。はやく。

【ロベリア】
「く、くくくっ、これはいい余興だ」


ギシリとベッドが軋む音がした。肌が触れる距離に座ったロベリアが、俺の腰や太股を指先でなぞってくる。

その刺激に引っ張り上げられるように、全身が跳ねた。


恥ずかしいのに、前を刺激する手を止めることができない。

先端に指を押しつけ、早く吐き出したい気持ちのまま、強く刺激を与える。

【ルシル】
「っひ、あぅっ……ッでる、いっ…ッアア――ッ!」


手の中で育った欲は、あっという間に解放を迎えた。

ベッドが汚れるのにも気遣えない。絶頂を迎えた陰茎を何度もこすって精液を絞り出す。

【ルシル】
「っう゛……あ、あ、はっ、くそ、なん、で……ッ…! ああっ、や、あっ」


直接的な刺激で満たされたのはほんの一瞬だけだった。

一回の絶頂で吐き出せる精液を全て出し切ってしまうと、再び淫らな疼きが湧き上がってくる。

【ロベリア】
「手伝おうか?」


そう言って、くすくすと笑う。


【ルシル】
「ぅ……ぅ、ふ――っ……」


【ロベリア】
「そんな目で睨むな。意地を張るのは身体によくない」


【ロベリア】
「それに……このままでは、間違いなくお前は狂って死ぬ」


そうだろうな、と、ぐずぐずに溶けた脳の片隅で思う。

こんな強い快感に何時間も、何日も、耐えられるわけがない。今、この瞬間でさえ自我を保つのが精一杯だ。

───意識を手放し、解放されたい。

だが身体を駆け巡る強い刺激が、それを許さない。

【ロベリア】
「俺としても、お前に死なれるのは面白くない。……いや。許しがたい」


【ロベリア】
「哀願しろ。腰を振って、頭を下げて、俺が欲しいとねだれ。そうすれば気を失うまで付き合ってやる」


ふっと首筋に息を吹きかけられ、たったそれだけのことで身悶えるほどに気持ちがいい。


//悪魔ルートより一部抜粋